第13回ビジネス交流会

南甲倶楽部 第13回ビジネス交流会

日時:平成27年9月28日(月)18:00~21:30

会場:中央大学 後楽園キャンパス大教室

 

平成24年9月に第1回ビジネス交流会を開催し、本年9月で丸3年が経過しました。ビジネス交流会は回を追うごとに盛況さを増し、今回は満員御礼となる80名の参加者で会を迎えることができました。

その記念すべき3周年は、「すしざんまい」で世に知られる株式会社喜代村 代表取締役社長 木村清氏を講師に迎え、独自の経営論についてご講演を頂きました。

 

第1部 講演会

講師 株式会社喜代村 代表取締役社長 木村清氏

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プロフィール

1952年4月19日生まれ、千葉県野田市出身。パイロットを目指し、15歳で航空自衛隊に入隊。18歳で大検に合格し、航空操縦学生になる資格を得るも、不慮の事故による怪我で断念。1972年、司法試験合格を目指し、中央大学法学部に入学。在学中からアルバイトで水産の世界に入り、航空自衛隊退官後に大洋漁業(現・マルハニチロHD)の子会社に入社。

1979年2月、27歳で喜代村の前身「木村商店」を創業、同年に中央大学法学部卒業。

 

テーマ「想いを実現させるために」

~無から有を創り出す、「すしざんまい」躍進の秘訣~

1985年、株式会社喜代村を設立。2001年、築地場外に日本初の24時間営業・年中無休の寿司店「すしざんまい本店」を開店後、2015年7月現在、全国で合計54店舗を展開中。

「すしざんまい」は、現在も業績は右肩上がりで成長を続けています。

その快進撃の本は、「やろうと思ったら、失敗を恐れずにまず実行する」こと、「お客様に満足して頂く」ことを徹底的に実践する木村氏の無限のパワーにあることを今回の講演を拝聴し強く感じました。

木村氏は幼い頃に父親を亡くし、当時生活は貧しく、その頃から生活を助けるために兎や鳩を育てて売ったり、鶏の卵を売ったりと、ゼロから何かを生み出すことをすでに体現していました。

水産の世界に入ってからも独創的なアイデアを次々と実践し、その抜群の才能を発揮、独立後も弁当屋や大型居酒屋、道の駅の品揃えを現在のような訴求力のあるものにする事業まで幅広く展開され、そこにも木村氏の信念である“思いついたらまずやってみる”という精神を垣間見ました。

木村氏の圧倒的な存在感やパワーは、すべての人が真似できるわけではありませんが、今回の講演のキーワードで、木村氏が何度も口にした「ハラハラ・ワクワク」という言葉は、聴講者に強く響きました。

新しいことを始めるには、経験や実績である程度数字が見えるようなものは面白くない、リスクを承知でチャレンジすることで、お客様に感動を与えられるビジネスができる、会社が大きくなればなるほど人はそれを忘れがちだ、と語られた。

質疑応答の時間は30分以上におよび、現在本社を置く築地の将来については、事業承継問題に触れ、後継者の教育についてのアイデアを披露し、また、いま一番ワクワクすることは、という質問には喜代村塾というすしの学校で、すしエンターティナーを輩出し、もっと美味しい寿司を世界へ広めていきたいというビジョンを語られました。

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ビジネスマッチング成果発表代表取締役社長 野村恭三氏 國井教授は、他分野との共同プロジェクトについて、一緒に働くことは難しいが、互いに歩み寄ることで発想を超える意見もあり、自分だけでは思いつかないことも生まれるのだと過去の経験を引き合いに出して説明された。また、大学と企業間でも利害は一致しやすく、互いを専門家として尊重し合えるはずなので、もっと出身校を利用してみては、と参加者に投げ掛けました。

今後は、野村氏との共同プロジェクトのように、大学を活用する文化や、大学から起業するというように、大学内に独自の文化を作るべきだと語られた。

今回もビジネス交流会から生まれた新しいビジネスマッチングとしてJAXAとともに惑星探査ロボットを開発・研究している理工学部 國井教授の通信を活用した超遠隔技術と、産学協同に取り組み、國井先生にアドバイスを頂いている駐輪場ビジネスについて野村氏にご発表頂いた。

立食懇親会参加者同士で名刺交換をし、自社のビジネスや近況について語るなど、お酒を交えながらも終始ビジネス交流会らしい雰囲気で、大盛況のうちに閉会となりました。

木村社長、國井教授を交え、参加者全員による立食式の懇親会が行われました。